●食と体の安全を考える


世界食料戦争

天笠啓祐著
四六判上製 220頁 1800円
ISBN4-8461-0215-7 C0040 TRC MARK ナンバー;未定
  米国を中心とする多国籍企業の遺伝子組み換え技術による世界支配の目論見に対し、様々な反撃が始まっている。アフリカの食料援助拒否を始め、世界の農民、市民による抵抗は、欧州の厳しい表示制度の確立を促し、遺伝子組み換え作物を栽培しないフリーゾーンの拡大へとつながり、バイテク企業は撤退を余儀なくされている。  本書は、米国の陰謀や危険性をあばくと共に、世界規模に拡大した食料をめぐる闘いの最新情報を紹介。 (2004.9)

[内容構成]
第1章 激変する世界の食料事情
米国政府とモンサント社/穀物の流れに大きな変化/コメ市場にも変化が/南米で拡大する矛盾/なぜ大豆なのか?/世界中に広がる遺伝子組み換え作物拒否 

第2章 モンサント社の戦略と謀略
EU提訴とブッシュ発言/ダイオキシンのデータ細工事件/牛成長ホルモン剤事件/ジャーナリズムへの脅し/メキシコの遺伝子汚染事件/モンサント社が経営危機に/シンジェンタ社がモンサント社の独占を脅かす? 

第3章 シュマイザー事件と種子支配の構造
突然やってきた脅迫状/特許は農民の権利よりも優先する/農家のすべてが奪われる/切り裂かれた地域の絆/農家に舞い込む脅迫状/ラウンドアップ・スプレー爆弾/最高裁で判決出る 

第4章 遺伝子組み換え作物が変えた世界の食料
遺伝子組み換え作物、世界の現状/世界の大豆の種子の五五%がモンサント社の種子/第二世代、第三世代に移行か?/遺伝子組み換え食品・日本の現状/深刻化する生態系への影響/人間への影響でいくつかの報告が/英国で農地実験の報告/スターリンク事件いまだに終息せず/拡大する遺伝子汚染 

第5章 遺伝子組み換えイネをめぐる攻防
モンサント社のイネ、開発断念/なぜ愛知なのか?/岩手県が開発したイネも中止に/島根県のメロンも中止に/増えた栽培試験、相次ぐ試験中止/本末転倒のスギ花粉症イネの思想/アジアにゴールデン・ライス登場 

第6章 北米での遺伝子組み換え小麦の攻防
北米へ/カナダでの長い一日/パーシー・シュマイザーの呼びかけに応えて/小麦をめぐる状況/日本は三カ国に限定して輸入/カナダ農務農産食品省との交渉/パン一枚運動/ミネアポリスにて/春小麦を世界一の小麦にしたもの/IATP(農業・貿易政策研究所)へ/ノースダコタ州政府は栽培を前提に議論/遺伝子組み換え小麦の行方/カナダの対応は?/米国の対応は?/モンサント社が遺伝子組み換え小麦開発延期 

第7章 欧州・米国間食料戦争
食の安全が欧米間の対立激化をもたらす/rBST(牛成長ホルモン)問題がもたらしたもの/BSE(牛海綿状脳症)ショック起きる/遺伝子組み換え食品の表示制度を抜本的に改正/BSEとGMOが欧州の行政を揺さぶる/揺さぶられる共通 農業政策/イタリアの食品安全事情/トレーサビリティの実践/米国のWTO提訴とEUの新表示規則成立/EUが遺伝子組み換え栽培指針をつくる/欧州の新しい状況/揺れる英国ブレア政権 

第8章 グローバリゼーションが脅かす食の安全
生産効率至上主義の破綻/BSE拡大止まらず/鳥インフルエンザ騒動と病める畜産/輸入作物の農薬汚染/食品添加物の見直しも進む/WTOとは何か?/コーデックス委員会とは?/遺伝子組み換え食品の安全審査基準をめぐる論争 

第9章 広がるGMOフリーゾーン、食料援助拒否
遺伝子組み換え大豆強制刈り取り事件/遺伝子汚染で農業ができなくなる/日本中に広がる遺伝子組み換え作物栽培規制の流れ/米国の郡も禁止へ/英国でGMOフリーゾーン広がる/アフリカ諸国の食料援助拒否の波紋/ザンビア政府、食料援助拒否を貫く/米国の売り込み攻勢/アフリカでの米国・欧州食料戦争  あとがき

[著者略歴]  
天笠 啓祐(あまがさ けいすけ)  
1947年東京生まれ。早大理工学部卒。現在、ジャーナリスト、遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン代表、市民バイオテクノロジー情報室代表  主な著書『原発はなぜこわいか』(高文研)、『脳死は密室殺人である』(ネスコ)、『電磁波はなぜ恐いか』『遺伝子組み換え食品』『食品汚染読本』(緑風出版)、『危険な暮らし』(晩聲社)、『優生操作の悪夢』(社会評論社)、『遺伝子組み換え動物』『遺伝子組み換えイネ編』(現代書館)、『くすりとつきあう常識・非常識』(日本評論社)、『いのちを考える40話』(解放出版社)、『環境ホルモンの避け方』(コモンズ)、『遺伝子組み換えとクローン技術100の疑問』(東洋経済新報社)、『地球とからだに優しい生き方・暮らし方』(つげ書房新社)ほか多数
日本農業新聞書評掲載

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