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市民のための疫学入門 [医学ニュースから環境裁判まで]

津田敏秀 著
A5判並製 246頁 2400円
ISBN4-8461-0311-0 C0036 TRC MARK ナンバー;

SARS、食中毒、タバコとがん、大気汚染とがん、環境汚染と人体へ影響、薬害など、日々起こるさまざまな医学・医療事件……。事件発生を伝える医学・医療ニュースから裁判まで、争われる事件の原因と結果 、つまり因果関係を考える学問が疫学である。  疫学研究者として、さまざまな公害・環境裁判に関わってきた著者が書き下ろした本書は、疫学を一般 向けにやさしく解説した格好の入門書であり、演習問題もついた実践的な書!(2003.10)

【主内容】

はじめに

第1章 潜伏期間が短い病気の場合の疫学調査
まずは食中毒から/原因について/大阪での食中毒事件を振り返って/どうすれば企業を説得できたか?/症例対照研究/コホート研究/食中毒事件とは何か/オマケ:アウトブレイクとフィールド疫学

第2章 潜伏期間について
潜伏期間の内容/潜伏期間からみた食中毒事件の分類/食中毒事件としての水俣病/アウトブレイク調査/オマケ2-1:サーベイランス /記述疫学(時間・場所・人の特徴)/対策を取る・対策を延期する・対策を取らない/オマケ2-2:%信頼区間 /オマケ2-3:食中毒事件の「患者数」

第3章 潜伏期間が長い場合の疫学――例えばがんの疫学
延べ人数(人−時間、person-time)/潜伏期間が長い場合のコホート研究/潜伏期間が長い場合の症例対照研究/仮説の選び方と必要性/環境ホルモン/

第4章 薬害事件
サリドマイド事件/院内感染

Column 疫学の歴史
ジョン・スノー/ロンドン・帰納主義/ゼンメルワイスと手術の手洗い/仮説と検証/

第5章 疫学の広がり
臨床疫学−測定と診断/診断学の基礎−臨床疫学の周辺/医学判断学−臨床疫学の応用/メタ分析−臨床疫学の応用/費用便益分析−臨床疫学の応用/分子疫学・遺伝疫学/双子研究/遺伝医学と疫学

第6章 疫学の基本的な考え方(理論)
病気に「なった」と病気の「状態である」ということの区別/誤差とチャンス  ー偶然の変動と「信頼区間」を分かったつもりになろう/バイアス/交絡バイアス/交絡バイアスを防ぐためにどのようにするか/選択バイアス/情報バイアス(誤分類によるバイアス)/様々な疫学研究デザイン/無作為割付臨床試験(ランダム化臨床試験)/エコロジック研究(相関研究)/横断研究(有病割合による研究)/症例報告/サーベイランスと受動調査と能動調査/データベースの作り方−エクセルを使う/有意差あるいは有意差検定

第7章 因果推論
遺伝子病か環境病か?/実証と「真理」・メカニズム

第8章 動物実験・疫学・基礎医学・社会
動物実験はヒトでの判断に絶対必要?/発がん物質はどのように決められているか?/細菌学・ウイルス学とアウトブレイク調査/病理学と疫学/社会と疫学者

第9章 法律と医学
判例主義の罠と権威主義について/東大ルンバール判決/法的因果関係と疫学的因果 関係/判断としての法廷/個人への適用

第10章 困った困った発言集
問題外の例/やや初歩的な例/やや時代遅れの例(これまでの例よりはちょっと進歩しているがチェックに使える)/日本の科学の問題点(ちょっと大きく構えました)

第11章 まとめに代えて――疫学かんたん情報
次に読んでみるべき本/お勧め本/知っていて便利な情報源――とりあせず見てみるホームページ/まとめ

解答

索引

あとがき

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